頒布後に記事を書く新パターンです。サボってただけです。
3/2日に行われたファンタジー音楽オンリーイベントの幻想音楽祭で新譜「想望はやがて」を頒布しました。いつも通りのDLカードに、中身は曲+小説です。
今回はゲストにlentさんときみどりルクスさんを呼びました。民族風多めなアルバムです。
素敵なイラストは向有太さんです。いつもキャラ像を曖昧に伝えてお願いしているのですが、今回の少女カル・ヨーテは自分の予想を軽々と飛び越して、この作品にはこのヨーテ以外には考えられない!と思う程の物を描いてくれました。なんと今回は挿絵も!ありがとうございました。
2019春M3にも持っていきますが、既にBOOTHで販売を開始しています。DL版もあるのでお気軽にどうぞ。
想望はやがて | BreezeSinfonia
今回は「空は遥かに澄み渡り」と同じ異世界放浪記シリーズの新作です。時系列は想望が空澄よりも後になり、しかも立ち位置的には番外編です。
以下はあらすじ。
異世界を旅する主人公のトゥイ=マルテは、ふらりと立ち寄った森を散策する。
その森のなかで出会った少女カル・ヨーテと出会い、
2人で森の中の街タカットを観光することに。
トゥイはその街で、様々な事実を知ることになる。
以降は小説を読んでいること前提で、曲などについて色々書いていこうと思います。今回の作品は思うところ満載で大分私情が多いので(それはそう)一段落目で無理だと思ったら引き返してください。
ここから
さて、いきなりのカミングアウトですが、私生活でPD(パニック障害)の診断を受け、現在治療中です。
今まで1人で大体をなんとなーくでこなせてきた人生でしたが、PDを患った結果、人は共同体である事をまじまじと認識させられました。
それまでは「~すべき」「~しなければならない」と枷を自分自身に、抱え込むように課していましたが、肩の力を抜いて友達と喋るだけでも大分症状は改善してきたように思います。
今回の「想望はやがて」は発作が酷くなる少し前にプロットを組み始め、治療を始めて段々改善している最中に締めを書くという、この病気によって書かれた作品と言っても過言ではありません。
Twitterで精神的な血反吐を吐きながら書いたとツイートしたのは、これに起因します。
締めを書いている最中にふと思ったことですが、作中の少女カル・ヨーテは正に今の自分自身の生き写しにも思えます。
トゥイと出会ったばかりのヨーテはお先真っ暗の迷子状態。けれども、出会いをきっかけ一歩踏み出して、すぐそこにあった希望を見つけるというシナリオは、ここ最近の自分自身を書き表しているかのようでした。
話は少し変わり、今回2人の気の知れた友達に曲を依頼できたのは非常に良かったと思います。自分1人の力では最後の曲「想望はやがて」を書くことは出来ませんでした。この場を借りて、本当にありがとうございました。
想望はやがてはいつも通りDLカード頒布に胡座をかいて、ギリギリまで作業して作られた曲です。
当初は「如何にもエンディングって感じ」というざっくりしたイメージしかありませんでした。
(結果論ですが)このエンディング感を強めるために、今回は誰が現の夢以外の全ての曲から引用をしています。
まず、この曲の主旋律にはE → Eb → Dという流れが含まれますが、これを作った後で「森の中〜」の一部に類似していることに気がつきました。
2人の曲を引用しようと決めたのはこの気づきがきっかけです。このメロディはかなり自然と出来たメロディでしたが、実は森の中の影響を受けている事にハッとさせられました。
そこでこのメロディを森のメロディと捉え、副旋律を森と暮らす街の一部から引用することで、森(=ヨーテ)と街が心から繋がった様を表しています。
引用した箇所は、上記の要素を除けばざっくり4〜5箇所にあります。どこかは書きませんので、気になったら是非探してみてください。
後は自分の他の曲について補足程度にお話ししようと思います。lentさんとルクスさんの曲については……Twitterとかで催促すれば多分……。
「碧輪の少女」はカル・ヨーテのテーマです。碧とは森、輪とは運命の事を指します。ループ前のコード進行はちょっと捻くれた感じにしたと思っていますが、トゥイの「思った以上に口達者」の様です。見た目は子供、身振りも子供でも流石に生きてきた年月は物を言います。
続く「誰が現の夢」は碧輪の少女のパートを引用しています。言うまでもありませんが「誰が」はヨーテ、「現の夢」は過去に起きた出来事の夢のことです。一番最後のコードは想望はやがての弦に繋げられるようにしています。
「木漏れ日を駆ける」はヨーテ視点の曲です。トゥイ視点の小説にヨーテ視点の曲を割り当てるという、よく考えると謎な組み合わせです。この曲は想望はやがてから続けて聴いてもそんなに違和感がないようにしています(個人差あるかも)。これを踏まえての「碧輪」。循環する森と街の運命です。
以上
私事大変な中お疲れさまでした、今回の参加者3名を個人的に『森』と印象付けさせてもらっています、3本の木です、支えになる良い友人ですね。
今後ご本人を含め、どういった活動をされるのか…実は私はこちらのクラスタの人間ではないので、風の噂でお待ちしています。